世界遺産「高野山」の巡り方(1)なぜ、空海は高野山を選んだのか?
今回は「お寺」のお話です(神社も出てきますよー)。
弘法大師・空海が開いた世界遺産・高野山へ行ってまいりました。 初めての方にオススメのコースをご紹介していきたいと思います。
まず、お得な高野山1dayチケットを手に入れよう
関西の鉄道各社からおトクな「高野山1dayチケット」が発売されております。 これは「最寄り駅~高野山駅~高野山内バス」が一日乗り放題(往復です♪)の電車とバスのチケットで、価格は3千円前後です(2019年の有効期間は4/1~11/30)。 このチケット1枚で電車、ケーブルカー、バスの改札をスイスイと移動できて、とてもラクでした。
高野山は標高1000mほどのところにある盆地のような土地で、その中は平たんですが、案外広くて、端から端まで6kmくらいあるのではないでしょうか。 その中のお寺をいくつか巡るわけですが、タクシーに乗るほどでもなく、バスがちょうどいい感じです。おまけにこのチケットには「拝観料2割引き」や「お買い物・お食事1割引き(一部店舗)」のクーポンもついていて、お寺、お食事、お土産に、一日中使えて便利でお得です。
空海・三鈷杵を中国から「えぇい!」と投げる
ここでちょっと、高野山めぐりが楽しくなるエピソードをご紹介します。 高野山は、弘法大師・空海が開いた密教の道場で、1200年を越えています。 空海は、奈良時代(774年)に生まれ、平安時代初期(804年)に遣唐使(歴史で習いましたよね~)として中国・唐へ留学しました。 唐から帰国する際のおもしろいエピソードが残っています。
「さぁ、日本に帰って「真言密教」を開こう。どこがふさわしい場所だろうか?」 空海は日本へ向かって「三鈷杵(さんこしょ・法具)」をえぇい!と投げました。すると、それは雲に乗って海を渡り(えぇ?ほんとに!?)、遠く和歌山県の高野山まで飛んで行き(すごい!)、とある三本葉の松の上に落ちました。 帰国後、白と黒の犬を連れた狩人から、夜な夜な光る松があると聞いた空海が訪れてみると、その松の上には三鈷杵が引っかかっていました。 空海はここが聖地であると確信し、真言密教の場を開きます。 今も、金剛峯寺にこの松が残っていて「三鈷の松」と呼ばれています。
私が訪れた時も、たくさんの人がこの松に群がっていて、落ちた「三本葉」を探していました。縁起ものなので、お財布に入れるといいとか、いろいろ言われているようです。実際、いくつか落ちていましたが、柵の向こうの手が届かないところだったので残念! あきらめました~。皆様も探してみてくださいね。
空海・丹生都比売(にうつひめ)神社の神にみちびかれる
先ほどのエピソードで登場した白と黒の犬を連れた狩人は、実は「丹生都比売(にうつひめ)神社」の神の化身でした。丹生都比売神社はそれより500年も前からご鎮座されていたのです。 高野山を開くにあたり、空海はこの神社に参拝してご挨拶をしています。
この丹生都比売神社は、とてもオススメです。紀伊国(和歌山)の「一の宮」のひとつで、山の中で朱塗りがひときわ美しいお社です。 参拝者は少ないのですが、都会の神社では感じにくいご神気がたっぷり! 禊橋から見える光景も大変美しい、とても爽やかで優しい神社です。世界文化遺産にも指定されています。 高野山から直線距離で10kmほどですので、こちらもぜひご参拝ください。たくさんエネルギーをくださると思いますよ。
次回は、実際に巡った高野山のコースを順番にご紹介いたします。
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